バルジューはクロノグラフムーヴメントで非常に重要なメーカーです。創業は1901年、スイスのジュウ渓谷に位置し、現在はETAに吸収されていますが、その技術は今も多くの時計ブランドに活かされています。特にアンティーククロノグラフでは、バルジューの機械が名機とされています。
バルジューの飛躍は、1914年に開発されたCal.22から始まります。これは17石、2カウンターのコラムホイール式クロノグラフであり、安定した精度を誇ります。さらに進化したCal.23も広く採用されました。1929年には社名を変更し、ムーヴメントの小型化を進め、1953年に発表されたCal.72は、ロレックスデイトナに採用されたことで知られています。
バルジューの最大のヒット作、Cal.7750は1973年に登場し、クォーツショック後の自動巻きクロノグラフです。このモデルはメンテナンス性が高く、多くのブランドに愛用されました。現在でも、バルジュー搭載のアンティーク時計は市場で高い評価を受けており、価格も一定以上です。
見た目の美しさは各ブランドによって異なるため、購入時には仕上げの確認が重要です。特にCal.7750にはいくつかのグレードが存在し、仕上げの違いが顕著です。裏ブタを開け、しっかりチェックすることをお勧めします。